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宇都宮競馬、本年度で廃止に

  • 2004年08月26日(木) 12時49分
 25日、県営宇都宮競馬の在り方を検討している県競馬委員会(平池秀光委員長)は、今年度末で廃止する方針を示した。福田昭夫知事は今秋までに決断を下す予定だが、同日、「委員会の意見を真摯に受け止め、判断をしていきたい」とコメントし、廃止は避けられない情勢となった。

 県営宇都宮競馬は98年度から単年度赤字が続いており、かつて02年11月に県議を委員とする県競馬検討委員会が存廃を論議した際、(1)03年度から3年間収支改善策を実施し、05年度末までに黒字が達成できなかった場合は速やかに廃止する(2)経営状況がさらに悪化した場合、3年間を待たずに廃止する(3)競馬事業の赤字は一般会計から補てんすべきでないとの提言をまとめていた。

 03年度の決算状況は、入場者と馬券発売額の減少に歯止めがかからず、8億5000万円の赤字。04年度も約7億円の赤字の見通しで、益金を積み立てた基金も今年度末には2億2200万円となり、05年度に競馬を実施した場合一般会計からの補てんを余儀なくされる状況となったため、02年11月の提言を受けて本年度での廃止との方針になった。

 宇都宮競馬は1933年開設。交流重賞ではとちぎマロニエC(交流G3)が行われており、主な重賞としては北関東皐月賞北関東ダービーなどがある。主な出身馬には、とちぎ大賞典4連覇など、43勝というサラブレッド系最多勝利を達成したブライアンズロマン(牡13、父ブライアンズタイム)や、東京盃(交流G2)、TCK女王盃(交流G3)と交流重賞2勝を挙げ、00年NAR年度代表馬に選ばれた北関東3冠馬ベラミロード(牝8、父アレミロード)などがおり、騎手では現在(8月26日)2965勝と通算3000勝に迫っており、上記2頭の主戦騎手だった内田利雄騎手(43)などが活躍している。また、21日は歴代最高額配当となる3連単151万1130円という高配当が飛び出していた。

 地方競馬界は近年、中津競馬(01年3月廃止)、三条競馬(02年1月廃止)、益田競馬(02年8月廃止)、足利競馬(03年3月廃止)、上山競馬(03年11月廃止)が廃止されており、高崎競馬も現在、経営悪化から存廃が取り立たされている。

 宇都宮競馬存廃の最終的な判断は、10月に下されることになる。

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