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札幌記念に出走したGI馬たち

  • 2014年08月19日(火) 12時00分


過去のGI馬たちは札幌の地でどのような戦いをしていただろうか?

 ゴールドシップ、ハープスター、ロゴタイプ、ホエールキャプチャとスターホースの参戦に湧く札幌記念。では、過去のGI馬たちは札幌の地でどのような戦いをしていただろうか?

 その年(春シーズン)のGI優勝馬が札幌に出走したケースは、平成以降で3歳馬の3例だけ。札幌記念でジャングルポケットが3着、ブエナビスタが2着。クイーンSでレジネッタが2着。3頭とも1番人気だったが勝てなかった。3頭とも4角で自分より前にいた馬を捕まえきれなかった形で単勝の期待を裏切っている。ハープスターの場合、他の出走馬のほとんどが自分より前にいる形になるだろうから、負ける場合は同様の形になる。古馬ではあるが宝塚記念勝ちのゴールドシップも脚質的には同様のリスクがある。

 GIを勝った馬が翌年札幌に参戦したケースは多いが、中でも札幌記念では結果が出ている。ハンデ戦時代にホクトベガが勝っているほか、別定→定量時代になってからはエアグルーヴ(2勝)、セイウンスカイ、テイエムオーシャン、フサイチパンドラが勝ち、3頭が2着、1頭が3着している。

 平成以降トータルだと[6-3-1-6]だが、着外6頭のうち4頭は別な馬が連対しており、残り2頭は過去3走とも大敗している馬がその年唯一の該当馬として出走してきたケースだった。

 ゴールドシップは昨年のGI勝ち馬でもあるので、こちらの切り口から考えると光明が差す。ただ、穴党の欲目で考えると、ロゴタイプのほうが来てゴールドシップが来ないというケースも想定できることはできる。

 過去の事例から考えて3連単の買い目をシンプルにすると、「ゴールドシップ→ハープスター→その他の馬」。無理やり欲張って考えると「ロゴタイプ→先行タイプの他馬→ゴールドシップかハープスター」というところか。だいぶ乱暴な想定ではあるが、このくらいして絞っていかないと、実力馬どうしの対戦は買い目が増えすぎるのも事実である。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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