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自在性が大きな強み/日本海S

  • 2014年08月22日(金) 18時00分


斤量とコース形態の変化がカギに

 11頭のうち4頭が、8月2日の「佐渡S2000m」の出走馬であり、人気の中心にもなる。ポイントの第一は、ハンデ戦から定量戦に変わり、アロヒラニが2キロ増、ケイアイチョウサンが1キロ減、トラストワンが2キロ増、ブリッジクライムが1キロ増となること。差し引きすると大きな負坦重量の変化が生じる。

 もうひとつは、距離2200mは似たようなものだが、最後の直線が約660mの外回りから、約360mの内回りになること。16頭立てが、11頭の手ごろな頭数になることとあわせると、この変化は大きい。

 ケイアイチョウサンは、負坦重量減に加え、一瞬の切れを生かすには内回りの方がずっと合っていそうだから、0秒6差の8着にとどまった佐渡Sとは異なり、文句なしの有力争覇圏である。今回は【2-1-0-2】の戸崎圭太騎手に戻った。ただ、直線の長い外回りだったからだけではなく、高速上がりになりがちな新潟コースは、どうも得手ではない印象もある。

 定量57キロは有利ではないが、内回りなら自在性が大きな強みとなりそうなトラストワン(父マイネルラヴ)を中心馬としたい。

 新潟2勝のうちの1勝が今回と同じ内回り2200m。ちょうど2年前の1000万下の阿賀野川特別を2分13秒2で勝っている。全体の時計は平凡そのものだが、

レースの中身は「63秒5-(12秒1)-57秒6」=2分13秒2。
レース上がりは「11秒2-11秒1-11秒9」=34秒2だった。

 全4勝を好位抜け出しで記録しているトラストワンは、このときも前半から3-4番手の先行態勢をとり、自身の上がり33秒8で抜け出している。今回の組み合わせは、当時より全体レベルは高いものの、逃げ=先行タイプは少なく、同じような前半スローペースが予測される。2ヶ月ぶりだった前回を叩き、明らかに体調は上向いている。

 今週も少し渋る危険はあるが、よほど集中的な降雨に見舞われないかぎり、新潟コースは重馬場にはならないのと、この馬、あまりに馬場が悪化しすぎて基準外ではあるが、超のつく不良馬場に陥った昨年の函館で、2600m2分54秒9もかかったレース(良馬場より14-15秒は遅い)で、2着があるから、渋馬場下手ということはないだろう。

 今回は気配上向きのブリッジクライム、ケイアイチョウサンが当面の相手。以下、強気な格上挑戦のエスオンマイチェス、アロヒラニ、先行策もありえるフレージャパンを連の押さえにした。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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