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昨年のレパードSと同じ展開を想定/ラジオ日本賞

  • 2014年09月19日(金) 18時00分


配当のカギはサトノプリンシパル

 頭数も多くなく、人気も一部の馬に集中する組み合わせ。そう食指の動くレースとはいえないが、3連単ならそう低配当ということもない。

 断然人気でも、チャンス濃厚なのはインカンテーション(父シニスターミニスター)。

 昨年の「レパードS」を先行して抜け出し、1分50秒3で完勝。約1年後の今年は8月の「BSN賞」をやっぱり先行して楽に抜け出して、1分50秒6で快勝。これで新潟ダート1800mは【2-0-0-0】となった。

 父はA.P.インディの孫にあたる種牡馬であり、母方もアメリカ色の強い血統構成。その特徴そのままに、ダートの小回りコース向きであり、なおかつ左回り巧者。やや一本調子のきらいもあるから、なにかが飛ばしてくれる速めの平均ペースを追走し、その馬を目標に力で抜け出す形がもっとも合っている。

 昨年のレパードSを、前半1000m通過61秒0で引っ張ってくれたのが、同期のライバル・サトノプリンシパル(父バーナーディニ)だったが、なんと、今年もそのサトノプリンシパルがハナを切って主導権を握ること必至の組み合わせが成立した。

 また今年もサトノプリンシパルが同じようなペースで行き、それをインカンテーションが同じように交わしてゴール。そんな出来すぎのような結果が出るとは考えにくいが、展開、全体の組み合わせの力関係から、その可能性大と結論付けるしかない。

 馬券の狙いとすれば、サトノプリンシパルのそのままの逃げ切りがあるか。それとも、交わされるとちょっと甘くなるサトノプリンシパルをインカンテーションが差したところへ、なにかが突っ込んで2番手に上がってくれるかであり、インカンテーション1着、サトノプリンシパル2着では、おそらく3連単でも情けない配当が見えている。

 2番手になにかが突っ込んできてくれるシーンをイメージして、今春、叩き2戦目に1600万下をしぶとく勝っているグレートチャールズ(父メジロベイリー)が、戸崎騎手を配してきたから2着候補。もう1頭、前が引っ張ってくれると追っての味が生きるツクバコガネオー(父キングカメハメハ)も2着候補。インカンテーションの大野騎手は、サトノプリンシパルをつぶすように交わしには出ない気もするが、そうなったら低配当が見えているので、あえて、サトノプリンシパルが3着に沈む組み合わせを考えた。

 しかし、サトノプリンシパルがマイペースに持ち込み、それをインカンテーションがマークして進む展開は、実際には、そのまま2頭で……の可能性が極めて高いだろう。参加はしなければいけないが、さすがに投資額はひかえめにしたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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