賞金を加算したい馬たち
もうそろそろ、夏のローカルシーズンも遠くない。古馬の芝のエース級は6月28日の「宝塚記念」を前半戦の最大目標にするが、「ダート」の古馬のエース級は、ちょうど同じころ、6月24日の大井で行われる「帝王賞」(1着賞金6000万)を前半戦の大きな目標にしている。
この平安Sに顔をみせないところでは、「ホッコータルマエ、ワンダーアキュート、カゼノコ」あたりが帝王賞に出走する予定がある。
JRA所属馬の出走枠は「6頭」。賞金獲得額から、ホッコータルマエ、ワンダーアキュートは文句なしに6頭の中に入りそうだから、事実上の残るJRA枠は「4頭」。
2013年から5月に移ってきたG3の平安Sが、G1並みの好メンバーになるのはしごく当然のことで、人気上位馬は大半が帝王賞を展望している。
中でも、4歳
アジアエクスプレス(父へニーヒューズ)は、4歳馬だけに必死。もうすぐ「クラス再編」が待っている。今年から交流重賞の出走馬を決定する賞金計算方法は「最近の活躍馬に門戸をひらくため」に、かなりの変更があるが、それがあっても次開催から3歳以上が一緒になり、収得賞金が半額になる4歳馬は、よほど高額の賞金に達していないと狙いのレースに出走は難しくなる。賞金計算方法が複雑なので、簡単にここで順位は示せないが、アジアエクスプレスは「1-2着」して賞金を加算したい。
そのアジアエクスプレスを筆頭に、本格化した
クリノスターオー、
インカンテーション、
ローマンレジェンドなど、早めにスパートして出て相手をねじ伏せたい有力馬がそろっている。一歩遅らせてスパートし、切れ味を生かす形もとれる
ナムラビクター(父ゼンノロブロイ)を中心にしたい。条件決定の収得賞金は現在「8000万円」だが、前回勝ったのは1年以上も前の昨年のアンタレスS。
過去1年間の加算賞金はシリウスS2着と、チャンピオンズCの2着だけ。新しい出走順位方法計算でいくと、ナムラビクターもまた、アジアエクスプレスと同じように、6頭枠からはじき出されてしまうかもしれない。
京都ダート1800-1900mは【2-0-1-1】。昨年のこのレースは1番人気に支持されながら、1分56秒9でクリノスターオーの0秒3差5着に沈んだが、いい手応えで進出しかけながら、気性の脆さを出してしまった印象がある。
前回、接戦のアンタレスS組で、この馬だけが「57→56」キロ。負坦重量の恩恵がある。M.デムーロ騎手も今度は2度目。チャンス大だろう。
優劣のつけにくい組み合わせの中、妙味は復調なった
ドコフクカゼ(父ワイルドラッシュ)か。こちらも少し待ってスパートすれば切れ味で上回る。