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いつまでも“夢”を追いかける池江泰郎先生

  • 2015年07月02日(木) 18時00分


 話は調教スタンドに戻りまして。この日の朝も池江泰郎先生にお会いしました。実はいま、馬主である池江先生の持ち馬であるネージュドールとリボンフラワーが2頭とも厩舎に入っているので、その様子を先生が見ているところをご一緒させていただいたのです。調教師とは違うかたちで競馬に深く携わり続けている池江先生。定年を過ぎてもう数年経っているのに、本当にハツラツとしていらっしゃいます。

 池江先生はいつも“夢”を大切にされています。

「昨年のブリーズアップで購入したネージュドールで競馬に参加し、今年はリボンフラワーを無事入厩させるところまできました。こうやって“夢”を追いかけ続けられるのは幸せなことですよ」

 そういいながら目をキラキラさせている池江先生はホントお若いです。

 この日は主にリボンフラワーの調教を一緒に見ていたのですが、坂路で15-15程度の時計を出したあと、ゲートの出し入れなどを入念に練習していました。ひじょうに素直な様子で、とくに嫌がるところもなくすんなり入っていましたね。この調子ならそう遠くないうちにゲート試験を受けるのでは? と察します。

「馬格もあるし、とにかく調整過程が順調」と池江先生は真剣なまなざしで調教を見守っていらっしゃいました。

 馬主さんが自分の愛馬を見ているわけですが、やはりどこか、調教師としての厳しさも兼ねて見ている印象。これから調教が進むに連れて、どんどんそのまなざしは鋭さを増していくんだろうな、とわたしは勝手に予測しています。はやくその姿を見たいな。楽しみです。

 余談ですが、今週の水曜、栗東トレセンはかなりひどい雨降りでした。あまりに雨足が強かったので個別の厩舎、調教スタンドといった室内を中心に取材してました。スタンドは空調が効いているからいいのですが、厩舎によっては雨の湿気と夏の暑さで熱がこもり、サウナのような状態に陥っているところもありました…。中でも普段、ミストでしのいでいる厩舎は特にたいへんそうでした。この状態でミストをつけたら、余計に湿気が増していくだけですからね…。あぁ、おそろしい。

 その点、扇風機は万能。ミストほど瞬間的に冷えませんが、ゆるやかな冷風を馬たちにおくります。馬たちもその爽風に当たりながら、涼しそうにしていますよ。

トレセン密着!

扇風機に当たって涼むネージュドール


 池江先生のもう1頭の持ち馬であるネージュドールは今週の日曜に幸騎手をむかえてレースに挑みます。とにかく、できるだけ早く未勝利を脱出しなければなりません。ネージュドールの馬体重は週中の段階で438キロ。「前回体が減っていたので、今回はかなり意識的にふっくらさせています」と松水助手。今度こそ“順番”がまわってきて欲しいものです。

トレセン密着!

デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)

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