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【ヴィクトリアM予想】勝つのはサンデー+ミスプロ+スペシャル 後傾ラップなら中距離馬も対応

  • 2024年05月05日(日) 18時00分
23年ソングライン、22年ソダシ、21年グランアレグリア、20年アーモンドアイ、18年ジュールポレール、17年アドマイヤリードと、過去7年の勝ち馬7頭のうち6頭が、サンデーサイレンスとミスタープロスペクターとスペシャル血脈(ヌレイエフやサドラーズウェルズなど)を併せもつ。今年の登録馬でこの3血脈をもつのは、ウンブライル、コンクシェル、サウンドビバーチェ、スタニングローズ、ドゥアイズ、フィアスプライド、マスクトディーヴァ、ライラック、ルージュリナージュ。馬場が渋った18年と17年は、ジュールポレール、リスグラシュー、デンコウアンジュと、サドラーズウェルズ=フェアリーキングをもつ馬が絡んでおり穴にもなっている。23年は前後半46.2-46.0、22年は46.3-45.9、21年は46.0-45.0、20年は45.6-45.0。ここ4年はいずれも、スターズオンアース、ランブリングアレー、マジックキャッスルのような中距離馬でも対応できる後傾ラップ。(解説:望田潤)


ウンブライル
 ステルヴィオとステルナティーアの全妹で、ヒシゲッコウやグランパラディーゾの3/4妹で、クランエンブレムの姪。母ラルケットはJRA4勝。牝祖スイートコンコルドはシンボリルドルフの全姉。ロードカナロア×ファルブラヴはミッキーワイルドと同じでヌレイエフ≒フェアリーキングの3/4同血クロス5×3になる。東京新聞杯は動けなかったが、阪神牝馬Sはこの馬らしい末脚。マイルだと前半ゆったり運んだほうが斬れるようだ。ここもペース次第か。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎

キタウイング
 ストーミーシー、トキメキ、カヨウネンカの姪で、母母リーベストラウムはJRA3勝(芝1600)。牝祖マウントソブリンの産駒に重賞3勝カネツクロスがいる。父ダノンバラードは良血のディープインパクト産駒で、グラニット、ナイママなどを輩出。ダノンバラード産駒はわりとパワータイプが多いが、本馬は母方のカーリアンの影響も強く薄手で脚長でしなやかに斬れる。とはいえダノンバラード産駒だから、高速上がりだと差すのは厳しい。上がりがかかってほしい。
距離○ スピード○ 底力○ コース○

コンクシェル
 マリーナやシンシアウィッシュの全妹で、近親にロッキンジS(英G1・芝8F)のベラードやアベイドロンシャン賞(仏G1・芝1000m)のキステナなどが出る牝系。母系にガリレオが入るキズナ産駒は、バスラットレオンやキャリックアリードなどJRA出走16頭中7頭が3勝以上とよく走る。母方の中距離体質を受け継ぎ、母系の奥にオリオールの血が入るので馬群はNG。ハナを切ったときは3戦3勝だが、マイルGIで行ききれるかどうか。渋った馬場は巧い脚元。
距離○ スピード○ 底力◎ コース○

サウンドビバーチェ
 プリンセスムーンやメイショウメイゲツの半妹で、母スクービドゥーはドルメーロ賞(伊G3・芝1600m)勝ち。牝祖シャントゥーは独オークス馬で、ここからハリウッドターフCS(米G1・芝12F)のサナガスなどが出る。母父ヨハンクリフはガリニュールS(愛G2・芝10F)に勝ったデインヒル直仔。母系にシャーペンアップが入るのはドゥラメンテ産駒の走るパターンだ。先行粘り強いがややジリ脚で、阪神牝馬Sは稍重で少し時計や上がりがかかったのがよかった。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○

スタニングローズ
 バンゴールの全妹でロサグラウカやフォースラインの3/4妹。母ローザブランカはJRA3勝(全て芝1800)。母母ローズバドはオークスと秋華賞とエリザベス女王杯で2着。叔父のローズキングダムとは父キングカメハメハも同じ3/4同血の間柄で、ミルリーフのクロスも同じだが、母父にクロフネが入るぶんこちらのほうがパワー型で小回りがききレースも巧い。2000ベストの中距離馬で、マイル戦で好位抜け出しの好走パターンに持ち込めるかどうか。
距離○ スピード○ 底力◎ コース○

テンハッピーローズ
 プリムラブルガリスの姪で、母フェータルローズはJRA3勝(芝1800〜2000)。牝祖オエノセラの子孫に英1000ギニー2着サンドロップ、サマーセント、サンレーンなどが出る。父エピファネイアは名牝シーザリオの息子で、ジャパンCと菊花賞に勝ちエフフォーリアやデアリングタクトなどを出し成功。母父タニノギムレットはダービー馬。血統は中距離だが良績は芝1400に集中。阪神牝馬Sも差のないところにきていたが、マイルGIでは強調する材料が…。
距離○ スピード○ 底力○ コース○

ドゥアイズ
 シンギュラリティの姪でルークズネストやペコリーノロマーノのイトコ。母母サミットヴィルはメイヒルS(英G3・芝8F)勝ち。ルーラーシップ×ディープインパクトはキセキやドルチェモアと同じで成功している。本馬は母母父グランドロッジのマイラーっぽさも受け継ぎ、脚長でナスペリオン的なストライド。大箱マイルには良績があるが、阪神牝馬Sはスローの上がりのケイバで瞬発力の差を見せつけられた。GIレースで勝ち負けするにはもう1F欲しいか。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎

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競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

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