現地時間7日、豪・フレ
ミントン競馬場で行われた
メルボルンC(3歳上、豪G1・芝3200m、1着賞金約2億7000万円)は、
岩田康誠騎手騎乗の7番人気
デルタブルース(牡5、栗東・角居勝彦厩舎)が好スタートから道中は3番手につけ、直線では外から追い込む同厩の1番人気
ポップロックを半頭差抑え優勝。豪州競馬最大のイ
ベントであるこのレースで、日本馬として史上初の快挙となる勝利を果たした。勝ちタイムは3分21秒42(良)。さらに4.1/2馬身差の3着には4番人気メイビーベター Maybe Betterが入った。
勝った
デルタブルースは、
父ダンスインザダーク、
母ディクシースプラッシュ(
その父Dixieland Band)という血統。04年の
菊花賞(GI)を8番人気で制し、重賞初勝利をGIで達成。その後、04年
ジャパンC(GI)で3着、05年
ステイヤーズS(GII)に勝ち、今年に入ってからは
京都記念(GII)5着、
阪神大賞典(GII)3着、
天皇賞・春(GI)10着と精彩を欠いたが、前哨戦の
コーフィールドC(豪G1)では僅差(長首+短首)の3着と好走していた。通算成績21戦6勝(重賞3勝、海外2戦1勝)。
メルボルンCは豪州競馬最大級の、今回が146回目という長い歴史を誇るレース。南半球以外の馬が勝ったのは過去、93年
Vintage Crop(愛)、02年
Media Puzzle(愛)の2回だけで、アジア調教馬が勝ったのも初めての快挙だった。
鞍上の
岩田康誠騎手は初の海外重賞勝ち。管理する角居勝彦調教師は05年アメリカン
オークス(米G1、
シーザリオ)、05年
香港マイル(香G1、
ハットトリック)に続く海外G1・3勝目となった。
日本調教馬の海外G1制覇は、今年5月の
コスモバルクによる
シンガポール航空国際C(星G1)以来12頭目(15勝)。南半球では初。日本馬が海外のG1でワンツーフィニッシュしたのは、02年香港のクイーンエリザベスC(
エイシンプレストン、
アグネスデジタル)以来2回目。
デルタブルースの父は96年の
菊花賞馬
ダンスインザダークで、父内国産馬の海外G1制覇は05年アメリカン
オークス(米G1)の
シーザリオ以来2頭目となる。ちなみに、角居調教師と生産者のノーザンファームは
シーザリオと同じチーム。