23日3時50分、元
JRA調教師の西塚十勝氏が、老衰のため埼玉県東松山市の病院で死去した。享年94歳。葬儀・告別式は26日正午から茨城県美浦村美駒2500の2、美浦トレーニングセンター厚生会館分館で行われる。喪主は長男安夫(やすお)氏。
西塚十勝(にしづか とかち)氏は1912年北海道生まれ。28年に騎手デビューし、38年に調教師免許を取得。コマミノル(50年
オークス)、
ミスカブラヤ(79年
エリザベス女王杯)、
シノクロス(87年
京成杯3歳S-GII)などの活躍馬を育てた。
カネツクロスなどを管理した西塚安夫調教師(61、美浦)は長男。
3度も九死に一生を得たことから「厄よけ大師」などといわれ、競馬界で「強運の人」として知られた。54年、台風の影響で遭難し、1400人以上が死亡した青函連絡船「洞爺丸」の乗船券を持っていたが、乗り遅れ助かり、71年には函館空港に着陸直前で墜落し乗客ら68人が死亡した「ばんだい号」にこれも乗り遅れて助かり、82年にも死者33人を出した東京のホテル・ニュージャパン火災の際、宿泊していたが外出していて難を逃れた。