25日、24日の
有馬記念(GI)で引退レースを飾った
ディープインパクト(牡4、栗東・池江泰郎厩舎)が、中山競馬場から、繋養先の北海道安平町・社台スタリオン
ステーションに向け出発した。
8時45分頃、馬運車が到着。池江泰郎調教師が、別れを惜しむように首筋を撫で、最後の
ニンジンを与えると、池江敏行調教助手、約80人の取材陣らも見守る中、9時10分頃に馬運車に乗り込み、市川明彦厩務員と共に、約15時間の旅路へ出発した。
池江泰郎調教師は「この2年間は、今思うとあっという間で早かったですね。ディープにはいつも勇気と元気をもらった」と語り、池江敏行調教助手も「調教助手として、(ディープに乗れたのは)幸せなこと。ほかの馬とまったく違うあの感触はまだ残っています。馬運車が出たときはホッとしたけど、毎日乗ってたから、寂しいね」と、04年9月の入厩から約2年3か月の間、苦楽を共にした
ディープインパクトとの思いを感慨深げに語った。
長旅を共にする市川明彦厩務員は、「まだ、最後に(牧場で)馬房を離れるときのことは考えられないんです」と、ディープとの別れに寂しさを見せた。
日本競馬史上最高額の51億円でシンジケート(種付料1200万円)が組まれている同馬は、来春から種付を開始。順調なら、08年に初年度産駒が誕生し、10年にデビューとなる。