29日午前、北海道新ひだか町の
アロースタッドに繋養されていた
アンバーシャダイ(牡30)が、放牧中の事故(右前脚骨折)により死亡した。
アンバーシャダイは
父ノーザンテースト、
母クリアアンバー(
その父Ambiopoise)という血統。大種牡馬
ノーザンテーストの初年度産駒として、現役時代は古馬になってから本格化。81年
有馬記念、83年
天皇賞・春といったGI級レースほか、81年
目黒記念・秋、82年
AJCC、83年
AJCCを勝つなど34戦11勝の成績を残し、83年には
JRA特別賞を受賞した。
現役引退後、3億円でシンジケートが組まれ、
アロースタッドで種牡馬入り。91年
宝塚記念(GI)を勝った
メジロライアンを筆頭に、
カミノクレッセ(
日経新春杯-GII)、
レインボーアンバー(
弥生賞-GII)、
カネトシガバナー(
神戸新聞杯-GII)、
ベストタイアップ(
東京新聞杯-GIII)、
エアジョーダン(
共同通信杯4歳S-GIII)など16頭の
JRA重賞勝ち馬を出した。昨年も
カンファーベストが
関屋記念(GIII)を制している。02年に種牡馬を引退し、同場で余生を送っていた。
後継種牡馬としては、
メジロライアンの産駒
メジロブライト(
天皇賞・春-GI)が種牡馬入りしたが、同馬は既に死亡しており、
ベストタイアップや
カミノクレッセも種牡馬を引退。現在は
メジロライアンが主な存在となっている。
また、母の父としても06年
フローラS(GII)の
ヤマトマリオン(
父オペラハウス)、04年
フローラS(GII)の
メイショウオスカル(
父フジキセキ)などを出し、偉大なる父の血を後世に伝える役割を果たした。