久しぶりに栗東トレセンの空気を吸った
武豊は、復帰に向けて本格的な第一歩を踏んだ。この日は
ヤマニンウイスカーの調教に騎乗。栗東坂路からDPをキャンターで流した。「こんなに馬に乗っていないのは初めて。やっぱり馬の上はいいね。影を見ながら自分のフォームをチェックした。少し堅いかなと思ったけど、特に問題はないよ」と笑みを浮かべた。
3月27日、
毎日杯の落馬から4か月。左鎖骨遠位端骨折、腰椎横突起骨折と診断され、懸命にリハビリに努めていた。本人の予想以上に時間はかかったが、レースに復帰できる手応えはつかんだ。「骨折は早く治ったけど、肩の関節部分のダメージが予想以上に大きかった。たった4か月だけど、すごく長く感じた。来週からは追い切りで乗る数を増やしたい。乗って良ければ、競馬に乗りたい。本当にウズウズしている」とはやる気持ちを抑えきれない様子だ。
体に支障がなければ来週から実戦に復帰し、
小倉記念(8月1日・小倉)で
スマートギアに騎乗する予定だ。「有力馬だし、中途半端な状態では乗れない。まだ万全ではないので、やれることをやって」と気を引き締めた。
関係者、ファンも心待ちにしていた。久々の騎乗をすぐに自身のHPで報告。「トレセンですれ違う人みんなに“お帰りなさい”と言われ、ありがたかった。ファンも待っている? オレが一番待ってたで(笑い)」。名手の復帰が夏競馬をより熱くする。
提供:デイリースポーツ