地方競馬から
中央競馬へ移籍し、数々の名勝負を演じて第2次競馬ブームを巻き起こした
オグリキャップ。午前11時のスタートを前に「レ・コード館」には朝早くから多くのファンが列を作り、大きな献花台には全国の競馬場などで集められた1万3957人分の追悼記帳が備えられた。献花の数も700件。改めて規格外の人気ぶりを証明した。
追悼トークショーでは笠松時の主戦だった安藤勝己騎手が「初めて会った時は、親しみやすく、ごく普通の馬。安心して乗っていられたし、楽しい相棒でしたが、ひと月ごとに強くなっていき、成長力がありました」と当時を振り返った。中央に移籍したあとも「オグリが走る時はいつも応援していたし、勝つと自分のことのようにうれしかった」と懐かしんだ。
中央在籍時に管理していた瀬戸口元調教師は「普段はのんびりしていたし、冗談が好きな馬で何度かかまれた。でもレースに行くとゲート前に身震いをして、これから入るんだ、という仕草を見せて闘志を出すタイプ。重心が低い走りで、強い精神力を持った馬だった」とエピソードを披露した。
競馬人気に火を付けた功労馬に、
JRAは競走馬に対しては異例となる感謝状を贈呈。また
門別競馬場では29日のメーンレースに「
オグリキャップ追悼競走・優駿スタリオン
ステーション特別」を組み、勝馬投票券に「
オグリキャップ追悼競走」の文字を印字したり、等身大パネルを展示した。
一時代を築いた
アイドルホース、
オグリキャップ。夢と感動を与えた彼の走りは、永遠に語り継がれる。
提供:デイリースポーツ