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【桜花賞予想】直行志向が高まった時代の桜花賞

  • 2024年04月02日(火) 12時00分

注目すべき点は2つ


 桜花賞は前走3着以内の馬が強いというか、前走で馬券の対象から外れた馬には厳しいレース。過去10年で見ても前走4着以下だった馬は[0-2-2-47]で、馬券に絡んだ4頭は全員前々走までにオープン勝ちがあった。

 前走レース別成績を見るときも前走3着以内馬に限ったほうが実情を映しやすくなると思う。直前のトライアル組は大敗馬も出走してくることがあり、2月までの重賞(主に好走馬が桜花賞に直行する)に比べて不利だからだ。

 過去10年よりも少し長く、阪神外回りコースが出来て以降、2007年からの桜花賞について前走3着以内に限定した前走レース別成績を取るとどうなるか。

回収率向上大作戦


 注目すべき点は2つあると思う。ひとつは阪神JFから直行した馬の強さ。朝日杯FSから来たグランアレグリアを足せば[3-2-0-2]。馬券外の2頭は8、9番人気。上位人気になった馬はすべて連対している。

 2つめは、GIIになってからのほうがチューリップ賞組の成績が少し下がっていること。勝ち馬を出していないだけでなく、複勝率も少し下げている。阪神JFからの直行だけでなく、他の重賞・リステッド・オープン特別で収得賞金を稼いだ馬がチューリップ賞を使わず直行するようになってその影響が出ているのかもしれない。

 となると今年は阪神JF1・2着から直行の2頭を重視しなくてはならないということになるが、なにか他の線があるとしたら変則ローテだと思う。クイーンCからの直行馬はフィリーズレビュー組より複勝率が高いし、エルフィンSからの直行はオープン特別時代と足せば[2-1-0-5]。クイーンズウォーク、ライトバックをどう買い目に組み込んでいくか考えたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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